4月も第2週に入りましたが、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。
この記事では、4月の第2週、8日から12日の資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。
埋込み型フィンテックのSmartpay、約10億円の資金調達
事業内容: 決済サービスの開発、運営
調達金額: 約10億円
引受先: SMBCベンチャーキャピタル、Angel Bridge、Global Founders Capital、Matrix Partners
今後の展望: システム開発、人材採用
Smartpayは、利息や手数料なしで分割払いが可能な決済サービス、「Smartpay」を開発、運営しています。200以上の金融機関と連携することで、銀行口座を持つ日本人の90%が利用可能であり、利便性に優れる決済サービスです。
また、導入に必要な時間も1日で済み、短期間での導入が可能です。今後は店舗決済にも対応し、QRコードの読み取りやNFCのタッチ決済により、スマートフォンを使った分割払いを簡単に行うことを可能にしていくとのことです。
生成AIを活用したプロダクトを開発するMODE、12.8億円の資金を調達
事業内容: 生成AIを活用したIoTプラットフォームの開発、運営
調達金額: 12.8億円※1(875万米ドル)
引受先: JR東日本スタートアップ、SBIインベストメント、True Ventures、第一実業
今後の展望: プロダクトの開発、周知活動
MODEは、ヒト・モノ・環境のデータを収集、蓄積、活用するプラットフォーム、「BizStack」を運営しています。また、5月には「BizStack Assistant」をリリースし、生成AIと現場を、データを介してつなぐ試みを展開しています。現在の中長期ビジョンとして、「BizStack AI」の開発を掲げています。
「BizStack」はセンサーを利用してリアルタイムで情報を収集し、統合したデータを可視化できる仕組みです。現場ごとにシステム構築を合わせているため、鉄道業界や製造業界など、幅広い業界で導入されています。
健康寿命の最大化を目指すUbie、約35億円の資金調達を実施
事業内容: テクノロジーを利用した予防医学の実践
調達金額: 約35億円
引受先: 三井住友信託銀行、JA三井リース、三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行
今後の展望: サービス拡充、新規事業の開発、マーケティング施策
Ubieは、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションとするヘルステック企業です。現在は、症状を検索できるエンジン「ユビー」や、医療機関向けの「ユビーAI問診」、クリニックと患者をつなげる「ユビーリンク」など、医療へのアクセスをITで可能にするサービスを展開しています。
Ubieは医師とエンジニアが創業した企業で、AIをコア技術としています。生活者向けのサービスと医療従事者向けのサービス療法を提供しており、「誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくり」を目指しています。
DXによる産業構造変革を推進するINDUSTRIAL-X、総額7億円の資金調達を実施
事業内容: DXの推進支援
調達金額: 7億円
引受先: QRインベストメント、TOPPANホールディングス、広島ベンチャーキャピタル、THK、静岡キャピタル、いよぎんキャピタル、個人投資家
今後の展望: プロフェッショナル事業の体制強化、プラットフォーム事業の機能拡充、DX人材事業におけるリソースの強化
INDUSTRIAL-Xは、DX推進支援により「日本の産業構造を変革する」ことをミッションとしています。DXへのコンサルティング、プラットフォーム、転職及び人材育成を手がけており、多角的にDX推進を支援しています。
INDUSTRIAL-Xは、ビジョン策定から組織内定着までを一貫して行う、随伴型の支援を掲げており、支援が終わった後にも自走してノウハウを蓄積できるような支援の形を目指しています。
アート×テクノロジーで新たな体験価値を創造するRaptors、資金調達を実施
事業内容: アート制作、イベント企画・運営
調達金額: 非公開
引受先: 三井住友海上キャピタル、ブルズ
今後の展望: コラボレーション先の企業・クリエイターの拡大、独自のアート製造技術・ノウハウ・アート体験設計の研究開発、GASHO 2.0 ブランドへの価値の蓄積
Raptorsは、アートやイベント等のクリエイティブな分野で活躍しており、アートとテクノロジーで、新たな体験価値を創造することをミッションに掲げたブランド、「GASHO2.0」を運営しています。
「GASHO2.0」では、アーティスト支援のコミュニティ運営や、Web3領域とのコラボレーション、世界各地で開催する展覧会などを展開しています。デジタルイラストやIPコンテンツといった分野に注目し、独自技術を活用して高品質化、アートイベントの共催によりコンテンツの価値を高めることに注力しています。
フュージョンエネルギーを推進する京都フュージョニアリング、15.6億円の資金調達を実施
事業内容: エネルギープラント機器のエンジニアリング
調達金額: 15.6億円
引受先: 31VENTURES-グローバル・ブレイン、三井不動産 、京都キャピタルパートナーズ、フジクラ
今後の展望: 研究開発投資、グローバル事業の推進および採用活動、大型案件受注・事業拡大に伴う運転資金の確保
京都フュージョニアリングは、核融合エネルギー関連の技術を保有するエンジニアリング企業です。京都大学をはじめ、日本で培われてきた核融合研究の際かに基づき設立されています。設立は2019年ですが、先端核融合工学における技術力を保有しています。
核融合エネルギーは「究極のエネルギー」として以前から研究が進められており、各国が実用化と産業化を目指しています。その中で京都フュージョニアリングは全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持ち、グローバル市場での事業展開を目指しています。
まとめ
4月第2週の資金調達例をまとめました。
DXを支援する動きが加速しており、コンサルティングや生成AIの導入、プラットフォームの開発などに注目が集まっています。
また、Web3.0といったテクノロジーとアートを組み合わせる動きもあり、情報技術の文化面での活用の動きもあります。
IT以外の領域では、核融合エネルギーといった新たなエンジニアリングの分野が注目を集めました。
今後も、資金調達例を紹介してまいります。
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