スタートアップ資金調達リサーチ【Week : 8/26-8/30】

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8月も終わり、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。

8月26日から8月30日の間にリリースされた資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。

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ブロックチェーン技術領域でのゲーム開発を行うdouble jump. tokyo、15億円超の資金調達を実施

事業内容: ブロックチェーン技術を⽤いたゲーム及びアセットの開発・運営・販売

調達金額: 15億円以上

引受先: SBIインベストメント、ソニーグループ、Taisu Ventures、Gate Ventures、TMキャピタル、Bing Ventures、他一社

今後の展望: 事業連携を強化、人材・組織体制の強化

double jump. tokyoは、ブロックチェーン技術領域に専門性を持つゲーム開発会社です。ブロックチェーン技術において、初期から取り組んできたゲームメーカーで、自社のサービス開発のほか、国内他社との協力を通じて、エンターテインメントへのWeb3技術の応用を多角的に進めています。

2018年に開発したゲーム、「My Crypto Heros」は、イーサリアムをベースとしたブロックチェーンゲームで、取引量や取引高で世界一位を記録しました。ゲーム内でのアセットを、ゲームサービスが終了した後も保有し続けることができることが特徴で、ブロックチェーン技術のゲーム体験への応用を実現しています。

大手の国内ゲーム企業との協業を続けており、今年度はSEGA社「三国志大戦」のIPを活用し、ブロックチェーンゲーム「Battle of Three Kingdoms – Sangokushi Taisen -」を開発しています。ソニーグループとも協力を進める予定で、ソニー製のブロックチェーン「Soneium」での開発を進める方針です。

「空飛ぶクルマ」を開発するSkyDrive、資金調達を実施。累計調達金額は約80億円

事業内容: 「空飛ぶクルマ」の開発およびドローン関連サービス

調達金額: 不明、2022年9月以降の累計調達額は約80億円

引受先: Inventum Ventures、大阪市高速電気軌道、環境エネルギー投資、みずほ銀行

今後の展望: 地上試験、飛行試験等の環境や体制を強化、量産に向けた品質保証部門等の増員・強化

SkyDriveは、次世代のモビリティであるeVTOL機、通称「空飛ぶクルマ」を開発するモビリティ企業です。eVTOL機とは、電気で駆動する垂直離着陸が可能な機体を指します。電力で駆動するため静音性能が高く、燃料を使わない分、部品点数を抑え軽量化することが可能です。これらのメリットから都市部での活用が有効であるとされ、各国で導入のための整備や開発が進んでいます。

SkyDriveが開発するeVTOL「SKYDRIVE」は、日本企業のパーツを使用して製作されており、特にコンパクトな設計に強みがあります。SkyDriveは2025年の大阪、関西万博で「SKYDRIVE」をデビューさせる予定です。また、将来はスマートフォンでの予約や既存交通機関との連結を目指しており、総合的なサービス展開を目指しています。

イメージ認識型高速セルソーティング技術を開発するシンクサイト、45億円の資金調達を実施

事業内容: セルソーティング技術の開発、およびそれを活用した製品、サービスの展開

調達金額: 45億円

引受先: 脱炭素化支援機構、KIRIN・GB投資事業、SMBCベンチャーキャピタル7号

今後の展望: 企業や研究機関への導入、製品やサービスの開発

シンクサイトは、東京大学及び大阪大学で生まれた先端技術を元にした、独自のバイオ技術を開発するスタートアップです。セルソーターと呼ばれる装置を用いて、特定の細胞を分取する技術を専門としています。シンクサイトは、自社の技術をGC(ゴーストサイコメトリー)技術と呼び、機械学習や先端イメージングを応用し、高速なセルソーティングを可能にしています。

この技術は、特定の細胞の特性を調べられるもので、基礎的な研究で広く用いられています。再生・細胞医療や医療検査、創薬の分野での応用が見込まれ、活用により細胞化学、医療に広く貢献することが期待されます。

現代アートのスタートアップTRiCERA、資金調達を実施。累計調達額は約10億円に

事業内容: グローバルアートマーケットプレイスの運営

調達金額: 非公開。累計調達額は約10億円

引受先: ニッセイ・キャピタル

今後の展望: 人材採用、海外拠点設置

TRiCERAは、絵画や彫刻といったアート作品を取引できるオンラインマーケットプレイス、「TRiSERA Art」を開発、運営しているスタートアップです。「TRiSERA Art」は、作品の形態やジャンル、アーティストや価格からアートを検索できるマーケットプレイスで、一つ一つの独自性が高いアート作品に合わせた、きめ細やかなサーチが可能です。

TRiSERAはマーケットプレイスのほか、2023年4月にはアートの二次流通サービス「TRiCERA Resale」をローンチしています。こちらはアートの所持者を対象にしたサービスで、現代アートのコレクションを売却出来るサービスです。TRiCERAはこれらのサービスを通じて、「一人でも多くの人に作品をお届けし、一つでも多くの作品に触れていただくこと」を目指しています。

まとめ

8月26日から8月30日の資金調達例をまとめました。

今週は多様な企業が資金調達に成功しており、革新的な企業が目立ちました。ブロックチェーン技術をエンタメに応用するdouble jumpや、先端的かつ基礎研究に大きく貢献する技術を有すシンクサイトなど、先端技術の応用が目立ちます。

「Plus Startup」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。

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