スタートアップ資金調達リサーチ【Week : 6/3-6/7】

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6月が始まり、さっそく様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。

この記事では、6月3日から6月7日の間にリリースされた資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。

About

企業の契約業務DXを実現するMNTSQ、10億円の資金調達を実施

事業内容: 契約・法務業務サービスの提供

調達金額: 10億円

引受先: かんぽNEXTパートナーズ、三菱UFJイノベーション・パートナーズ、日揮みらい投資事業有限責任組合

今後の展望: 共同でのソリューション開発

MNTSQは、契約や法務相談のドラフトから管理まで、契約ライフサイクルを

一気通貫でサポートするシステム、「MNTSQ CLM」を提供しています。代表者の板谷氏は大手法律事務所の弁護士でもあり、法律関連のノウハウに強みをもっています。また、機械学習の専門的知識も有しており、法知識と機械学習を組み合わせた事業を志向しています。

「MNTSQ CLM」は、煩雑で難解な契約を、短時間かつフェアに行えることを目的に設計されています。MNTSQ調べでは、売上高1兆円以上の国内企業の約5社に1社に利用されるなど、シェアを広げています。「すべての合意をフェアにする」というビジョンの元、今後も契約のDXサービスを展開していく見込みです。

労働市場の課題を解決PeopleX、16.1億円の資金調達を実施

事業内容: HRプラットフォームの開発・運営など

調達金額: 16.1億円

引受先: WiL、Angel Bridge、One Capital、THE CREATIVE FUND、UB Ventures、他個人投資家

今後の展望: プロダクト開発の推進、事業化に向けた改良

PeopleXは、現在日本の労働市場が直面している人口減少などの課題を、生成AIを始めとした技術を活かしたプロダクトで解決することを目指しています。2024年4月1日よりエンタープライズ向けHR事業に参入し、HRソリューションの「PeopleWork」をローンチしています。

「PeopleWork」は人事インフラ環境を総合的に提供するプラットフォームです。人事評価や社員のスキルアップ、人的資本のデータ管理および分析などの人事に必要な機能を備えているほか、「ピアラーニング」や「社員交流」などの現代的な機能も持ち合わせています。PeopleXは今後も投資を続ける方針で、2028年までに20個以上の新規アプリケーションの開発・提供を計画しています。

においソリューション事業を手掛けるレボーン累計7億円資金調達を実施

事業内容: 香り​×AI×DXにおける研究・開発

調達金額: 7億円

引受先: Archetype Ventures、アグリビジネス投資育成、肥銀キャピタル、ユナイテッド、FFGベンチャービジネスパートナーズ、GxPartners、Monozukuri Ventures、わかさコンサルティング、三和エクステリア小倉販売、ゼネラルアサヒ、エステー、エイチワイ、ひびしんキャピタル、佐銀キャピタル&コンサルティング

今後の展望: サービス拡充のための採用強化や技術への投資

レボーンは、クラウドベースのAIに先進的なにおいセンシング技術とにおいの再生装置を統合しており、においを可視化、再現するサービスを提供しています。嗅覚に関しては客観的な評価が難しく、品質管理や商品開発には多大なリソースが必要なのが現状です。レボーンは、AIを活かした製品により、「においの民主化」を実現することを目指しています。

レボーンの製品群は、においに関してユニークな強みを持った製品を開発しています。においセンシングデバイス「Obre」は、コンパクトかつ90秒という短時間での測定が可能です。におい再現デバイス「Hearom」は、最大8種類の香料を組み合わせることで、数万通り以上の香りを再現します。

空間コンピューティング企業MESON、資金調達を実施

事業内容: 拡張現実(AR)および仮想現実(VR)を含む空間コンピューティング技術を用いたサービス/プロダクトの企画、デザイン、開発

調達金額: 非公開

引受先: MIXI

今後の展望: 新たなプロダクト開発、新たな事業創出

MESONは、「空間コンピューティングカンパニー」を標ぼうする、XR技術を有する開発会社です。「Apple Vision Pro」向けアプリ「SunnyTune」や、NTTドコモ製ARグラス「Nreal Air」のデモ体験向けのアプリ「AR Room」「AR Guide」を開発するなど、XR分野における制作実績があります。

また、空間コンピューティングの普及のために様々なイベントを開催したり、コミュニティを運営したりしています。コミュニケーションサービス開発に専門性を有するMIXIとの協力により、今後新たな事業を創出することを目指しています。

宇宙建築スタートアップのSpace Quarters、1.6億円超の資金調達を実施

事業内容: 宇宙建築ロボットシステムを用いた宇宙建築事業

調達金額: 1.6億円超

引受先: プロキシマ・ケンタウリ、レアゾン・ホールディングス、慶應イノベーション・イニシアティブ、他個人投資家

今後の展望: 開発チームの強化、試験設備の導入・改修、製品の改良

Space Quartersは、東北大学発のスタートアップで、宇宙における建築のロボットシステムを開発しています。ロボットシステムは独自に開発されたものであり、宇宙空間で自動的に溶接を行うことができます。

従来、宇宙に建築物を作る際には、既に完成したものを地上から打ち上げる方法が取られていましたが、この方式ではロケット打上時の振動・加速による破損リスクがありました。一方、Space Quartersのロボットシステムは軌道上や月面での組み立てが可能であるため、大型かつ高付加価値の宇宙インフラを低コストで実現できます。Space Quartersは「人類が宇宙を生活圏とする世界」の実現を目指しています。

まとめ

6月3日から6月7日の資金調達例をまとめました。

プラットフォームやDXなど、業務効率化に関する事業は引き続き資金を集めています。特に、事業を行う上で必然的に生じる業務の効率化は注目を集めており、今週も契約や人事などの分野で大きな規模の資金調達がありました。

空間コンピューターなどのIT先端技術も資金調達に成功しているほか、においソリューションや宇宙建築などの最先端の技術を有したスタートアップも出てきています。

「Plus Startup」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。

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