スタートアップ資金調達リサーチ【Week : 5/27-5/31】

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5月が終わりましたが、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。

この記事では、5月27日から5月31日の間にリリースされた資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。

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ビジネスプラットフォームを構築するコマースロボティクス、4億円の資金調達

事業内容: 情報提供サービス業および情報処理サービス業

調達金額: 4億円、累計調達金額は6億円

引受先: 三菱UFJキャピタル、トランス・コスモス、SBSホールディングス、モバイル・インターネットキャピタル

今後の展望: 新規開発、マーケティング、新規採用

コマースロボティクスは、ITによるビジネス効率化ツールを多数開発している企業です。ネットショップ運営における受注管理、在庫管理、出荷管理などのバックオフィス業務を自動化できる自動出荷システム、「コマースロボ」などを開発しています。

コマースロボティクスによるSaaSは、すでに1,600社以上に利用されています。また、SaaSサービス以外の領域にも着手しており、新たなDXサービス開発やグローバルAI事業開発に力を入れています。また、インド工科大学からの採用を増やすことで、エンジニアリングやアジア圏での展開での優位性を獲得することを目指しています。

バイオ技術によりCO₂の資源化を目指すCO2資源化研究所、総額約28億円の資金調達を実施

事業内容: バイオ技術によるCO₂の資源化研究及びその事業化

調達金額: 28億円

引受先: 香川証券、K&Oエナジーグループ、光・彩、C&Rインキュベーション・ラボ、ミス・パリ、ライオン(および農水省助成金)

今後の展望: 製造技術の確立

CO2資源化研究所は、UCDI®水素菌を活用し、CO2の資源化技術を有するバイオテクノロジー企業です。UCDI®水素菌は、1976 年に東京大学兒玉名誉教授によって発見された菌体で、CO2と水素から有機成分を作り出す特性を持っています。

CO2資源化研究所は、「地球温暖化にストップをかける」というビジョンのもと研究開発および事業を行っています。具体的な製品としては、動物性たんぱく質や養殖用肥料、プラスチックやジェット燃料の開発を目指しています。これらの製品を二酸化炭素から作り出すことで、サステナブルな生活様式の実現を目指しています。

web3技術でデジタルコンテンツを創造するCrossVision、5,500万円の資金調達を実施

事業内容: Web3技術を活用したイベントやグッズ、楽曲データの企画、支援、販売

調達金額: 5,500万円

引受先: NTTドコモ、ゼロイチキャピタル、ライトアップベンチャーズ

今後の展望: 新規サービスの実装

CrossVisionはWeb3やメタバースの技術を活かし、クリエイターのデジタルコンテンツを企画から制作、販売までトータルで支援する事業を行っています。事業の検証については2023年3月から実行しており、70組以上の音楽ユニット、300名以上のクリエイターが検証に参加してきました。

先日スタートした「Sound Desert」はその検証を活かした事業となっており、Web3技術を活かしコンテンツ製作をサポートする事業です。マーケットプレイスでは音楽NFTの販売ができるほか、配信クリエイター向けにライブ配信用ツールを提供しています。また、法人のweb3/Vtuberプロモーション支援を行っており、エンターテイメントと先端技術を掛け合わせた事業を展開しています。

制作コラボレーションツールを提供するrayout株式会社、総額1億円の資金調達を実施

事業内容: コミュニケーションデザイン事業、制作DX事業

調達金額: 1億円

引受先: エンジェルラウンド、ANOTHERTEAM、スパイダー・イニシアティブ、キープレイヤーズ

今後の展望: プロダクト開発資金、マーケティング資金

rayoutは、企業のPRや制作面を支援するコミュニケーションデザイン事業および、制作領域のコラボレーションツールの開発・運営事業を展開しています。動画やイベント、アプリ開発などの製作において生じるコミュニケーションをプランニングすることに関して専門性を有しています。

主力プロダクトの「MiLKBOX」はクリエイティブ制作に特化した コミュニケーションツールであり、動画やグラフィックを製作する上で生じるレビューチェックや修正指示を効率よく行えます。創作物の修正前後の状態を簡単に比較できるなど、制作を効率化する機能が備わっています。

ITを活用したヘルステック事業を展開するFiT、6億円の資金調達を実施

事業内容: ヘルス・フィットネス事業

調達金額: 6億円

引受先: 京都銀行

今後の展望: 注力事業「LifeFit」への投資強化、新サービスの開発

FiTは、「フィットネス×IT」の組み合わせにより、持続可能な健康を提供するヘルステック企業です。主力事業のフィットネスジムおよびアプリ「LifeFit」に加え、オンラインコーチングなどの新サービスも開発し、多角的にフィットネスサービスを展開しています。

「LifeFit」は、アプリを使うことで24時間いつでも利用を開始できる次世代型のフィットネスジムです。初期費用や登録手数料が不要で、ジムに行きはじめる際のハードルが極力下げられています。手軽ながらトレーニングマシンは本格的で、低価格、高品質のトレーニングが行えます。

まとめ

5月27日から5月31日の資金調達例をまとめました。

IT分野では業務効率化を行えるプロダクトに関心が集まっており、ネットショップ運営やデジタル制作にかかる工程を最適化するサービスが資金を集めています。また、Web3とクリエイティブ領域を組み合わせるなど、新しい領域も注目されています。

バイオテクノロジーの分野でも、先進的でサステナブルな試みが大きく取り上げられています。

「Plus Startup」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。

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