ゴールデンウィークが終わり5月も中旬に入りましたが、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。
この記事では、5月13日から5月17日の間にリリースされた資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。
オルタナティブ投資プラットフォームを目指すWealthPark、25.1億円の資金調達を実施
事業内容: DXサービス、資産運用アプリなどの提供
調達金額: 25.1億円、累計調達金額は69億円
引受先: 中央日本土地建物、東京海上日動火災保険、阪急阪神不動産、ナインホールディングス、静岡銀行
今後の展望: プロダクトの機能追加や開発、Fintech事業の立ち上げに向けた人材採用やマーケティング投資
WealthParkは、不動産やアート、未上場株式といった「オルタナティブ資産」への投資機会を、多くの人に届けるという理念で事業を展開しています。DXサービスとして「WealthParkビジネス」「不動産DXコンサルティングサービス」を提供し、資産運用アプリ「WealthPark」を開発するなど、事業展開は多角的です。
「オルタナティブ資産」とは、上場株式や債券といった伝統的資産と呼ばれるもの以外の新しい投資対象や投資手法のことをいいます。こうした資産には、一部の限られた人しかアクセスが出来ませんでした。WealthParkはオルタナティブ資産のプラットフォームを創出することで、投資機会を広げようとしています。
キャリアSNSを運営するYOUTRUST、20億円超の資金調達を実施
事業内容: キャリアSNSおよびHR Tech「YOUTRUST」の開発・運営
調達金額: 20億円超
引受先: グロービス・キャピタル・パートナーズ、Femto Partners、グロービス、STRIVE、Delight Ventures、ANRI、りそな銀行、三井住友銀行、商工中金
今後の展望: プロダクトの開発およびプロダクト職の採用と組織体制の強化、テクノロジーへの投資
YOUTRUSTは、キャリアのためのネットワーク型プラットフォーム、「YOUTRUST」を開発、運営しています。「YOUTRUST」の特徴は、SNS内で自身のキャリアに関連する人との人脈を広げることができ、知り合いからマッチ度の高いスカウトを受けることができることです。
「YOUTRUST」はSNS機能だけでなく、イベントやコミュニティ活動も開催されており、キャリアを次につなげる上で重用なつながりを作ることができます。YOUTRUSTは「YOUTRUST」や新たなプラットフォームの創出によって、労働人口の人材流動性をあげることを目指しています。
日本、中国向けにプラットフォームを展開するOnedot、総額20億円の資金調達を実施
事業内容: ペット向けO2Oプラットフォームや訪日インバウンド医療プラットフォーム等
調達金額: 20億円
引受先: 前澤ファンド、ユニ・チャーム、等
今後の展望: エリア拡大に向けた展開費用、サービス開発費用、人材採用
Onedotは、オンラインプラットフォームを多数展開するデジタルサービス企業です。日本での事業はもちろん、特に中国市場に関して精通しており、実際に中国では「Petnote」というペット関連総合O2Oプラットフォームを展開しています。
中国市場への理解とデジタル技術を活かし、2022年には、訪日インバウンド医療プラットフォームの「OneMedica」を設立しました。Onedotは、今後も日本および中国でのプラットフォーム事業を推進するとともに、中国向け事業における協業体制を強化する方針です。
エンジニア向け生成AIアプリケーション開発するTeammate、約6,260万円(40万USD)の資金調達を実施
事業内容: 生成AIアプリケーション開発
調達金額: 40万USD(6,260万円)
引受先: ANOBAKA、サイバーエージェント・キャピタル
今後の展望: 技術イノベーション、AI開発者コミュニティ・オープンソース技術の発展
Teammateは、日本人経営者によって運営されている、本社をシンガポールに持つIT企業です。現在は日本法人の設立を目指しており、東京で事業立ち上げの初期メンバーを募集しています。
Teammateは生成AIに関して先進的な技術力を有しています。同社サービスの「Teammate AI Services」は、生成AIを製品や業務に迅速・安全に組み込み、継続的な精度向上を可能にするエンジニア向けツールです。今後も新しい生成AI関連のサービスを展開していく予定です。
DX領域のM&Aアドバイザリー事業を手掛けるパラダイムシフト、資金調達を実施
事業内容: M&Aアドバイザリー事業、DX事業、CVC運営支援事業
調達金額: 非公開
引受先: 東京通信グループ、ユナイテッド、他2社
今後の展望: DX領域の体制強化、CVCファンド運営事業の立ち上げ
パラダイムシフトは、IT領域に特化したアドバイザリー業務を行う、「IT×M&A」を掲げる企業です。アドバイザリーでありながらIT領域における実践知を有していることが特色で、M&A市場で独自性のある立ち位置を確保しています。
また、今回の発表と同時に、パラダイムシフトは「LifeShift Innovaiton 1号ファンド」という新しいファンドを立ち上げました。これはライフエンディング領域への投資を行うファンドとなっており、冠婚・葬祭・互助会事業を行うアルファクラブ武蔵野株式会社と共同で立ち上げたものです。ライフエンディングという伝統的な領域にIT・テック領域の技術を組み合わせることを目指しています。
まとめ
5月13日から5月17日の資金調達例をまとめました。
プラットフォームについては引き続き大きな注目が集まっており、「オルタナティブ投資」や「キャリアSNS」など、ユニークな視点から展開されたサービスが多くあります。
プラットフォーム以外にも、生成AIやIT特化M&Aなど、ITに関連したサービスが資金を集めています。
「Plus Startup」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。
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