4月が終わり5月に入りましたが、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。
この記事では、4月27日から5月7日の間にリリースされた資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。
マンガ英訳ツール開発のオレンジ、29.2億円の資金調達を実施
事業内容: マンガに特化したローカライズ支援ツールの開発
調達金額: 29.2億円
引受先: 小学館、グロービス・キャピタル・パートナーズ、ANRI、SBIインベストメント、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、みやこキャピタル、千葉道場ファンド、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、GFR Fund
今後の展望: マンガ翻訳の規模を拡大
オレンジは、マンガを翻訳、ローカライズするための支援ツールを有する、ローカライズに特化した企業です。独自のツールによって、ローカライズに必要な多くの工程を自動化することができ、低コストかつ高速な翻訳を可能にしています。現在は、月間500冊の翻訳を目指しています。
また、翻訳した作品を広めるためのマンガストア、「emaqi」を、2024年夏に米国でローンチする予定になっています。すでに米国法人も設立済みで、翻訳だけでなく流通にも視野を広げ活動しています。
アンドパッド、株式会社コンベックス グループ会社化のお知らせ 及び金融機関から12億円の資金調達を実施
事業内容: クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」の運営
調達金額: 12億円
引受先: みずほ銀行
今後の展望: 新サービスおよび新規事業の創出
アンドパッドは、クラウド型の建設プロジェクト管理サービス、「ANDPAD」を運営しています。現場の効率化から経営改善までを一元管理でき、建設業界全体のデジタル化を推進しています。
またアンドパッドは、今回の資金調達と同時に、住宅・不動産業界に特化したマーケティングオートメーションツール「Digima」を運営する株式会社コンベックスと株式譲渡契約を締結しています。資金調達も合わせ、建築業界全体の課題解決を目指しています。
AI搭載店舗マーケSaaS「STOREPAD」を提供するイクシアス株式会社、5.1億円の資金調達を実施
事業内容: 店舗の情報発信・口コミ施策の対応一括管理・分析ツール「STOREPAD」の開発・運営
調達金額: 5.1億円
引受先: DNX Ventures、Spiral Capital
今後の展望: プロダクト利便性向上開発、マーケティング・採用
イクシアスは、店舗の情報発信・口コミ施策の対応一括管理・分析ツール「STOREPAD」の開発・運営を手がけており、幅広い業務効率化、集客効果最適化を実現させています。
「STOREPAD」にはAI技術が導入されており、既存の関連サービスよりも、網羅的に情報発信、収集を行えることが特徴です。また、ポータルサイトも同サービス上で一括管理でき、利便性が高いことが長所となっています。
企業向けNFT生成・管理プラットフォーム「NFT Garden」を運営するConnectiv、資金調達を実施
事業内容: 企業向けNFT生成・管理プラットフォームの開発・運営
調達金額: 未発表
引受先: リヴァンプ
今後の展望: 支援体制、マーケティング調査
Connectivは、企業向けNFT生成・管理プラットフォームの「NFT Garden」を運営しています。また、企業のWeb3事業構築の伴走型支援も行っており、Web3領域に特化した事業を展開しています。
「NFT Garden」は企業向けのNFT生成・管理プラットフォームです。Web3プラットフォームでありながら暗号通貨不要で利用でき、新規Web3事業の立ち上げだけでなく既存サービスへのNFT対応が可能です。
高付加価値農産物の生産・加工・販売・ブランディング・輸出を手がける日本未来農業、7億円の資金調達を完了
事業内容: 農作物の生産・加工・販売事業・貿易事業
調達金額: 7億円
引受先: アグリビジネス、沼尻HLDGS
今後の展望: 事業規模拡大、生産性向上、海外販売の強化
日本未来農業は、株式会社照沼や株式会社美らイチゴといった企業からなる、「日本未来農業グループ」として事業を行っています。サツマイモやイチゴといった高付加価値の作物を生産しているほか、加工やブランディング、国外への輸出も手がけており、農産物関連のビジネスを一気通貫で手がけています。
特にアジア圏への販路については強みを持っており、タイを拠点としたアジア各国に、品質の高い農産物・農産加工物を輸出しています。生産ノウハウも保有しており、有機サツマイモ・有機干し芋の生産規模は国内トップクラスとなっています。
デジタル・ヘルスケア・プラットフォーム開発のエムネス、資金調達を実施
事業内容: 医療関係サービスの提供
調達金額: 未公開
引受先: MEDIPAL Innovation
今後の展望: 開発と普及の促進
エムネスは、身体の状況をありのままに正確に伝えて、世界中の医師や医療従事者が連携して、患者のために理想の医療を提供できるようにすることを目指し、各種サービスを提供しています。
特に、医用画像を中心とするデータの管理・共有のための医療支援クラウドサービス 「LOOKREC」に力を入れています。「LOOKREC」はCTやMRI等の検査装置から撮影された医用画像をクラウド上にアップロードし、管理、共有できるプラットフォームサービスです。このサービスにより、診療のデジタル化を目指しています。
まとめ
4月27日から5月7日の資金調達例をまとめました。
GWのただ中となる期間でしたが、平日やGW明けには資金調達のニュースが多く発表されました。マンガのローカライズや高付加価値の作物の一貫提供など、ポテンシャルのある分野に着目したビジネスが注目を集めています。
今後も、資金調達例を紹介してまいります。
Plus Startupは先端技術領域に特化したキャリア支援サービスです。
ブロックチェーン、メタバース、AIを中心とした先端技術領域のスタートアップやベンチャー、大手企業の新規事業開発部門への転職や業務委託の案件紹介を得意としております。以下、無料キャリア・転職相談より気軽にお問い合わせください。