4月が始まり、さっそく様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しています。
この記事では、4月の第1週、1日から5日の資金調達ニュースをまとめています。また、それぞれの事業内容、調達金額、今後の展望について解説いたします。
画像解析AIを開発するHMS株式会社、3億円を資金調達
事業内容:スマートデバイス事業、スマートクラウドサービスにおけるハードウェア・ソフトウェアの開発
調達金額:3億円、累計調達金額は8.6億円
引受先: 九州広域復興支援投資事業有限責任組合、正興電機製作所、QTnet、佐銀ベンチャーキャピタル投資事業有限責任組合
今後の展望: 開発、マーケティング、採用、ガバナンスの強化
HMS株式会社は、スマートデバイスやクラウドサービスといった領域で、AIを駆使した製品を展開しています。2018年の創業以来、スマートデバイス『SiNGRAY』シリーズを展開しており、3DセンサやARグラス、AI監視カメラといったデバイスを開発しています。
また、AI画像解析のノウハウをクラウドサービスに活かし、『SiNGRAY NET』を開発しました。これにより、デバイスから得た画像情報を、クラウド上でAI処理することを可能にしています。
データサイエンスコンサルティングと教育を行うデータミックス、総額1.2億円の資金調達を実施
事業内容: データ・AI活用のコンサルティング、教育及び研修
調達金額: 1.2億円
引受先: NTTファイナンスおよびFEインベスト
今後の展望: カリキュラムとコンテンツの開発、認知向上、採用強化および人材育成
データミックスは、データサイエンススクール「datamix」の運営をはじめ、データサイエンス関連の対面型の教育を提供しています。コンサルティングや人材紹介も手がけ、個人と組織の課題をデータサイエンス、AIによって解決しています。
「datamix」では、データサイエンスをオンラインで全国から学ぶことができ、一部の講座は給付金の対象にもなっています。一部の講座は無料で受けることができるほか、講座は年間2,200人の社会人が受講するなど、人気を博しています。
個人主権型ライフログプラットフォームを構築するUPBOND、資金調達を実施
事業内容: ノンカストディアル暗号資産ウォレット「UPBOND Wallet」の開発および販売
調達金額: 不明
引受先: バリューコマース
今後の展望: プロダクト開発の促進
UPBONDはブロックチェーンやDIDといったWeb3領域の技術をベースに、個人がライフログをコントロールできるプラットフォーム構築の実現を目指しています。現在は、Web3.0の技術を活かしたウォレットサービス、「UPBOND Wallet」を提供しています。
「UPBOND Wallet」は、ユーザー自身がウォレットの秘密鍵を管理できる、ノンカストディアルなウォレットサービスです。企業は、ユーザーの同意を得たうえで個人情報を取得する仕組みになっています。ユーザーから見るとWeb3.0サービスとの接続が良く、また企業にとっても情報収集が可能で、双方にとってメリットがあるとしています。
生成AIを活用した大企業のDX支援・コンサルティングを行うGenerativeX、約1.2億円の資金調達を実施
事業内容: 生成AIに関するコンサルティング・アプリケーション開発
調達金額: 1.2億円
引受先: ディープコア、Angel Bridge、三菱UFJキャピタル、みずほキャピタル
今後の展望: マーケティング、プロダクト開発、海外事業の展開
GenerativeXは、生成AIに特化したコンサルティングファームで、生成AIを活用したDX化を支援しています。また、生成AIアプリ開発も手がけており、コンサルティングからシステム開発まで、一貫したサービスを提供しています。
国内の大手企業を中心として多数の導入実績があり、金融機関における管理業務の効率化や、通信企業での経営効率化に成功しています。
人と人を結び続けるプラットフォームを構築するATOMica、6.5億円の資金調達実施
事業内容: コワーキングスペースの運営、人材マッチングサービスなど
調達金額: 6.5億円
引受先: 31VENTURES Global Innovation Fund2号、Life Design Fund、KDDI Regional Initiatives Fund1号
今後の展望: プラットフォーム事業構築
ATOMicaは、企業や自治体、大学や地域など多種多様なコミュニティにコワーキングスペースを提供しています。全国の地域に導入が進んでおり、5年間で日本全国累計31施設を開所、運営しています。
また、「knotPLACE」というオリジナルのSaaSを開発し、場所とサービスとテクノロジーを組み合わせた仕組みを構築しています。今後は利用者コミュニティをさらに活発化するため、プラットフォームの構築を目指しています。
まとめ
4月第一週の資金調達例をまとめました。
AIやWeb3.0といった、次世代の情報技術が注目を集め、またそのサービス内容も、デジタル機器、教育、コンサルテーション、プラットフォームなど多岐に渡っています。
また、コワーキングスペースの提供とともにプラットフォームも構築するなど、多角的に展開するビジネスが注目を集めています。
「Plus startup」では、今後もスタートアップの資金調達例を紹介して参ります。
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